「長年積み重なったものによる決断でした」

2026年10月25日、モデルの鈴木えみ(41)がInstagramのストーリーズで、昨年末に離婚していたことを公表しました。

2013年2月に1歳上の一般男性と結婚し、同じ年の10月に長女が誕生していて、夫婦でいた時間はおよそ13年になります。

詳しい理由は控えるとしたうえで、理由として書かれていたのは「長年積み重なったもの」という言葉だけでした。

Instagramで夫婦の仲の良さを見てきた人ほど、まず驚きますよね。

ただ、ネットには「長年積み重なったものって夫婦なら色々…あるもんね」という声もあって、驚くより先に「わかる」と思ってしまった人も少なくないはずです。

何があったのかは、本人にしか分かりません。

それでも、理由を何ひとつ挙げていないこの一言が、なぜこんなにも自分の家の話のように聞こえるのかには、ちゃんとわけがあります。


離婚後も同じ家にいた1年

報告を読んで、離婚から1年も黙っていたことに驚いた人も多かったのではないでしょうか。

離婚が成立したのは2025年の年末で、そこから「約1年が経ちました」と本人は書いています。

そのあいだ元夫とは「離婚後もしばらく同居を続けていました」とのこと。

今回公表したのは、その暮らしにも「一区切りがつき別々に暮らし始めた」からだと説明。

離婚したあとも、しばらく同じ家で暮らす夫婦は、実際にいるそうです。

デイライト法律事務所のコラムでは、子どもの転校や生活の急な変化を避けるために、同居を続けるケースが紹介されています。

鈴木えみがなぜ同居を続けたのかは、報告には書かれていません。

 

本人が書いているのは、この1年を「胸の内に様々な思いを抱えながら過ごしました」ということ。

そして、直接伝えられなかった関係者や友人へ「このような形でのご報告となったことをお許しください」とわびていたのが印象に残ります。


1年半前に話していた夫婦げんかの話

さかのぼること2025年5月1日、鈴木えみはABEMAの婚前合宿サバイバル番組『ウェディングウォーズ』のスタジオMCとして、取材会に出ていました。

結婚を前提に付き合うカップルたちを見届ける番組で、オリコンの記事によると、夫婦げんかの理由を聞かれてこう答えています。

「ごみを放置しちゃうとか、ドアを最後まで締めないとか、コンタクトが床に張り付いていたり、そういうことが多くて『なんで?』って」

本人は続けて「私が細かいことが気になるし、夫はあんまり気にしないのでそこの差があります」と話していました。

進行役の西村真二(コットン)に「これは言って大丈夫なんですか?」と気づかわれる場面も。

本人は、ネットニュースになると夫婦でけんかになることがあると苦笑いしつつ、「これは、平気です」とうなずいていたそうです。

 

同じ取材会で、夫婦が長続きする秘訣を聞かれたときの答えが、モデルプレスの記事に残っています。

「思っていても、勝手にくみ取ってくれるだろうっていうのは、意外とくみ取ってもらえなかったり、自分の気持ちも伝わらないものなので。言葉にするのって大事だなって」

この日の話と今回の離婚がつながっているのかは、本人が理由を控えている以上、外からは分かりません。

ただ、「言葉にする」が秘訣になるということは、裏を返せば、言葉にしなくなったところから夫婦はほつれていく、ということでもあります。

このポストに並んだ言葉のどれかに、自分の声が聞こえてしまった人もいるはず。


「そんなことで?」と言われる不満

「長年積み重なったもの」と聞くと、浮気や借金のような大きな出来事を、やわらかく包んだ言い方に聞こえるかもしれません。

本当の理由は何だったのかと、つい探したくなりますよね。

でも、私たちがこの一言に「わかる」と思うとき、頭に浮かんでいるのは別の形の積み重ねです。

1つずつ取り出せば、脱いだままの靴下や、言っても直らない小さな癖のような、人に話したら「そんなことで?」と返されてしまう大きさのもの。

だから「原因は何?」と聞かれても、1つ挙げた瞬間に話が小さくなってしまうんです。

言われた側にとっては「そんなに大事な話だと思わなかった」でも、言い続けてきた側にとっては一回一回が同じ話の続き。

決定打が1つもないまま、それでも限界は来る。

「長年積み重なったもの」は、何かを隠すための言葉というより、そういう説明しようのない重さに付けられる、ほとんど唯一の名前なのだと思います。


妻からも夫からも1位は「性格が合わない」

人に説明しにくい理由がいちばん多いのは、統計を見ても同じ。

最高裁判所の司法統計(2025年分)には、家庭裁判所に離婚などの調停を申し立てた人が挙げた理由(1人3つまで)がまとめられています。

妻からの申し立てでいちばん多かったのは「性格が合わない」で、4割近くにのぼりました。

「生活費を渡さない」や「精神的に虐待する」よりも上の順位です。

夫からの申し立てになると、6割近くが「性格が合わない」を挙げていました。

浮気でも、義理の家族のことでもない。

それでも限界が近い、という悩みは、周りに話しても「それくらいで?」と言われそうで、なかなか口に出せないものです。

統計のいちばん上にある「性格が合わない」の中には、そういう一つひとつは言葉にしにくい不満が、たくさん入っているのだと思います。


「子供の人生も自分の人生も1度きり」

今回の報告には、こんな受け止め方も出ていました。

自分で稼げる人なら、出ていくと決めたあとの暮らしは立てやすい、という見方ですね。

それでも鈴木えみは、離婚が成立してから家を分けるまでに、1年の時間を過ごしていました。

決めることと、暮らしを実際に分けることは、稼ぎがあっても同じ日には来ない。

 

報告の結びには、「子供の人生も自分の人生も1度きり。どちらも全力で守り抜きます」という2文が置かれています。

何が積み重なったのかは書かずに、これから守るものだけをはっきり書いた報告でした。

「長年積み重なったもの」に自分の家を重ねてしまった人にとっても、この2文は、そっと背中を押してくれる言葉かもしれませんね。