2026年11月7日の夕方、お笑い芸人のやす子が東京都葛飾区で開いている子ども食堂「やすまったり」の公式Xが、「監視カメラを設置したので次からは警察に通報します」と投稿しました。

店の外に置いてあるガスの栓を、誰かがイタズラで閉めたというのです。

ほんの2日前、11月5日の開催日には、やす子本人がこんな様子を投稿していました。

寄付の食材で、昼と夜にご飯を出しているそのお店のガスに、手を出した人がいたことになるんです。

ネットでは「イタズラですまないよね」「今回も警察に通報した方が良いですよ」という声が相次いでいます。

撮影のお断り、自転車の出禁に続いて、この子ども食堂の「お願い」に、とうとう警察という言葉が入りました。


外のガス栓を閉められた日

子どもにご飯を出している場所のガスに手を出す人がいるとは、思いたくないですよね。

やすまったりの公式Xが投稿したのは、11月7日の17時半すぎでした。

「イタズラで外のガスの栓を閉めるのはやめてください。ガスが使えなくなってしまいます」と書き、続けて「安全のためにも外に設置してあるガスメーター、復帰ボタン、ガス栓を触らないでください」と呼びかけています。

その5分ほどあとには、やす子本人のXにも「外のガスメーター、復帰ボタン、ガス栓をイタズラで触った方がいます。ガスが一時的に使えなくなりました」という投稿が出ていて、「子ども達や、安全のためにもイタズラしないようお願いします」と添えられていました。

 

ただ、いつ触られたのか、何回あったのか、誰がやったのかは、どちらの投稿にも書かれていません。

デイリースポーツによると、ネットには「人としてやっていい事悪い事分からないのかね」「イタズラですまないよね」「事故が起きる前に止めたいね」といった声が並んだとのこと。

怒りと同じくらい、ガスだから怖いという気持ちが出ていたのも、今回ならではです。


お願いから出禁へ 出禁から警察へ

やすまったりが公式Xでルールを口にしたのは、今回が初めてではありません。

10月2日には【お願い】という題で、利用する子どもや保護者以外の人が写真を撮りに来るのを断っていました。

理由は、お店の前の歩道が狭く近所の迷惑になることと、子どもたちとの時間を守るためです。

その20日後、10月22日には、自転車で来て店の近くに停める人に向けて、言葉が一段強くなります。

この自転車の出禁のときは、ネットに「厳しすぎる」という声も一部ありました。

自転車の出禁をめぐる賛否と、近所に気をつかう子ども食堂の事情は、こちらにまとめています。

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今回の公式の投稿についた返信を見ていくと、「厳しすぎる」という声はほとんど見かけませんでした。

相手も、写真を撮りに来る人から、禁止と知りながら自転車を停める人、そしてガスの設備に触る人へと変わってきています。

並べると、10月2日は「お断り」、10月22日は「出禁」、11月7日は「警察に通報」。


3つとも店の外で起きている

撮影、自転車、ガス栓には、もうひとつ共通していることがあります。

10月2日のお願いの文面が、こちら。

撮影の話は「お店の前の歩道」で、10月22日の出禁は「やすまったりの近く」に停める自転車の話でした。

そして今回触られたのも、「外に設置してある」ガスメーターと復帰ボタンとガス栓です。

3つのお願いは、どれも店の扉の外で起きています。

 

店の中なら、スタッフやボランティアの目が届く。

けれど外の歩道やメーターまで、営業のあいだずっと見張っていられるお店は、そう多くありません。

公式サイトに「専用の駐車場・駐輪場がございません」とあるように、やすまったりは住宅の並ぶ街の中で、ふつうの店の構えのまま開かれています。

10月2日のお願いを見るかぎり、有名人が開いたこの店には、食べに来る家族ではない人も足を運んでいたわけです。

もっとも、ガスの設備に触った人がどちらだったのかは、まだ分かっていません。

そのうえで今回、やすまったりは監視カメラを設置しました。


ガス栓1本で止まる台所

ガスの設備に触られると、何が困るのでしょうか。

東京ガスネットワークの案内では、ガスが止まったあとにもう一度使えるようにするには、ガス臭くないかを確かめ、屋外のものも含めてすべてのガス機器を止め、メーターの復帰ボタンを押してから3分待つ、という手順が決まっています。

復帰ボタンはそもそも、ガスの異常を見張る安全の仕組みの一部なんです。

 

しかも止まるのは、家のコンロ1つではありません。

スポニチの報道によると、やす子は11月1日のラジオで、子ども食堂では一度の開催で40〜60人分の料理を作っていると話していました。

寄付でもらった里芋やお肉を、ボランティアが盛り付けて、昼と夜の2回に分けて出す。

今回ガスが止まったのが開催日だったのかどうかは書かれていませんが、調理の最中にガスが使えなくなれば、困るのはご飯を食べに来る子どもたちです。


次からではなく今回から通報しては

公式の投稿の返信で目立ったのは、「次は…ではなくて今回も警察に通報した方が良いですよ」という声でした。

ガスに手を出されたのに、なぜ「次から」なのか、もどかしく感じた人は多いと思います。

やすまったりは理由を書いていませんが、投稿の文面は「監視カメラを設置したので」次からは通報する、という順番です。

誰がやったのかを示すものが今回は無く、だから先にカメラを付けた、という流れなのかもしれません。

 

やす子は11月1日のラジオで、高校時代を児童養護施設で過ごした自分の経験から「経験者がやった方がいい」と考えて子ども食堂を始めたと話し、「芸人がやると偽善者っていわれるんですけど、やらないよりやった方がいい」とも語っていました。

その放送から1週間もたたないうちに起きたのが、今回のガスの件です。

子どもがご飯を食べに来る場所のガスに触ることは、どんな理由があってもイタズラという言葉で済ませられるものではないと感じてしまいます。

次にメーターへ手が伸びたときは、もうイタズラでは済まない、ということですね。