新人アイドルのハロウィンの仮装が、元timeleszの猪俣周杜の騒動を蒸し返す形で炎上中。

5人組の男性アイドルグループ「POP HOPPER」の火野友剛が、10月31日に「#地味ハロウィン」として自分のXに載せた写真が、猪俣周杜が釈放された日に報道陣の前で頭を下げた、あの黒いスーツ姿を思わせるものだったと報じられています。

グループの公式TikTokも、その写真に「もしかして、アイドル復活ですか?」とコメントしていたそうです。

契約解除から1か月、不起訴からはまだ10日あまりで、ようやく少し静かになりかけていたtimeleszのファンにとっては、思ってもみない場所から古傷をつつかれた形でした。

写真はまもなく消され、事務所は翌日に謝罪しましたが、その謝罪文にあった「企画の趣旨に沿った表現」という一文が、かえって反発を広げています。

謝ったのに、なぜ収まらないのか。

誰も止めなかった前日の告知

この件でいちばん反応を集めていたのは、上の「なぜ投稿する前に気づけないのか」という声でした。

その疑問は、日付を順に並べると、いっそう強くなります。

POP HOPPERはVANCIA ENTERTAINMENTに所属するグループで、デビューは2025年12月とのこと。

ちょうど1stシングル『恋のパスポート』の発売に向けて、各地でリリースイベントを回っていた時期でした。

  • 10月30日 公式Xに、火野の「明日は地味な方のハロウィンしますね!」という告知が載る(報道による)
  • 10月31日 火野が自分のXに仮装写真を投稿(同じ日、錦糸町マルイでハイタッチイベント)
  • 投稿後 公式TikTokが写真に「もしかして、アイドル復活ですか?」とコメント
  • 11月1日 写真が消され、事務所名義の謝罪文が公式Xに出る
  • 11月2日 翌3日のリリースイベント中止と、7日・8日のライブ出演見送りを発表

 

前日の告知には、誰をまねるのかまでは書かれていません。

それでも、地味ハロウィンをやること自体は前の日から決まっていて、公式アカウントもそれを知っていたことになります。

写真が再現していたとされるのは、9月25日の夕方、処分保留で釈放された猪俣周杜が、東京湾岸警察署のロビーで「この度は大変申し訳ございませんでした」と頭を下げた場面です。

報道によると、髪型も黒いスーツもネクタイも、うつむいた神妙な顔つきまで似せていたといいます。

猪俣周杜はその後、9月30日付で事務所との契約を解除されてtimeleszを離れ、10月21日には東京地検の判断で起訴猶予(不起訴処分の一つ)となりました。

契約解除が発表された日、事務所とtimeleszの言葉がどう受け止められたかは、こちらにまとめています。

猪俣周杜の契約解除|『7人に責任はない』にモヤモヤする理由
猪俣周杜の契約解除|『7人に責任はない』にモヤモヤする理由2026年10月1日の朝、オーディション番組「timelesz project」(タイプロ)でtimeleszの新メンバーに選ばれた猪俣...

告知が出てから投稿まで、まる1日。

「似てる」では済まなかった事情

ネットには「似てる」と面白がる声も一部にありましたが、多くの人が引っかかっていたのは、もっと手前のところでした。

猪俣周杜が問われたのは、9月18日の夜、東京・江東区のコンビニの駐車場に止めた車の中で、知人女性の顔を殴ってけがをさせたという疑いです。

その後、女性との示談は成立したと報じられているものの、出来事そのものが消えたわけではありません。

釈放の日のスーツ姿は、その出来事について頭を下げた日の姿なので、あの場面をまねることは、被害を受けたとされる女性がいる出来事を、笑いの材料にすることになってしまいます。

しかも、時期があまりに近すぎました。

起訴猶予が決まったのが10月21日で、その不起訴からわずか10日後に、別のアイドルグループの公式アカウントから「アイドル復活ですか?」という一言が出てきたことになります。

timeleszの残る7人が会見で頭を下げ、涙を見せたのは10月1日でした。

アイドルの仕事を失ったばかりの人に向けて、アイドルの側から「復活」と茶化す形になってしまったわけです。

そのうえ、STARTO ENTERTAINMENTとの契約が切れたいま、元メンバーには事務所を通して抗議してもらう道もありません。

笑いにするには、どの面から見ても近すぎる出来事でした。

地味ハロウィンで演じるのは名前のない誰か

地味ハロウィンを知らない人には、なぜこれが「ハロウィン」なのか、ピンと来ないかもしれません。

地味ハロウィンは、ウェブサイトのデイリーポータルZが2014年に始めた、地味な仮装を楽しむハロウィンで、毎年この時期になると、Xにたくさんの仮装写真が並びます。

会場を設けて開かれた2020年の案内では、「職場や学校、街で見かける人など、通常のハロウィンではしない仮装を楽しむハロウィンイベント」と説明されていました。

見た人が「いるいる、こういう人」と笑ってしまう、あの感じ。

面白さの中心にいるのは、名前も知らない、どこかにいそうな誰かです。

イベントを紹介した2019年の記事にも、こんな一文がありました。

ひとつだけ制限があるとすれば「仮装によって誰かを傷つけないこと」だ。

出典:Lmaga.jp(デイリースポーツ online 掲載、2019年10月26日)

そう考えると、今回の写真は、地味ハロウィンが楽しんできた「あるある」とは、出発点からずれていたことになります。

実在の人が、事件のことで頭を下げた場面を写した時点で、もう地味ハロウィンの遊び方の外にあったんです。

「地味ハロウィンの趣旨に沿ってない」という指摘は、謝罪文の言葉をそのまま裏返した形。

「企画」と書いてしまった謝罪文

11月1日の夕方、POP HOPPERの公式Xに「お詫び」と題した画像が出されました。

VANCIA ENTERTAINMENT名義で、「一部の皆様に不快な思いをさせてしまいましたこと、心よりお詫び申し上げます」と謝ったうえで、こう続いています。

今回の投稿につきましては、企画の趣旨に沿った表現として発信したものでしたが、結果として配慮に欠ける内容となってしまい

出典:POP HOPPER公式X(2026年11月1日「お詫び」)

返信や引用には、この一文をそのまま引いて問い返す声が並びました。

ただ、この「企画」が何を指しているのかは、謝罪文の中には書かれていません。

読み方は2通りありますが、どちらに読んでも引っかかりは消えないんですよね。

地味ハロウィンという企画のことなら、前の章で見たとおり、名前のない誰かを演じるという趣旨には沿っていません。

グループで用意した企画のことなら、前日の公式Xの告知も、公式TikTokの「アイドル復活ですか?」も、事務所の側が組んだ発信の一部だったことになります。

そのうえで「結果として配慮に欠ける内容となってしまい」と続くので、読む側には、企画そのものは間違っていなかったと言っているように聞こえてしまうんです。

配慮が欠けていたのは、仕上がりより前の、あの場面を題材に選んだ最初の段階でした。

まだ聞けていない本人の言葉

謝罪文が出た日の夜、公式Xは、10月31日に錦糸町マルイで開いたリリースイベントについて、火野が映っている動画や写真の投稿を消すか、非公開にしてほしいとファンにお願いしています。

なぜイベントの映像まで消してほしいのか、その理由は書かれていません。

翌2日には、3日に海老名のビナウォークで予定していたリリースイベントの中止と、7日・8日の「rock field ULTRA LIVE 2026 KABUKICHO」への出演見送りが発表され、理由はどちらも「諸般の事情」とだけ記されていました。

一方、4日の上野恩賜公園でのライブは予定どおりで、火野も3日の夜に、自分のXで来場を呼びかけていました。

ただ、仮装について火野本人が自分の言葉で語った投稿は、11月4日の朝の時点で見当たりません。

消された元の投稿の中に「一番楽しいハロウィン」という言葉があった、と指摘する声もあります(元の投稿は残っておらず、確かめようがない状態です)。

写真を載せたのは本人なので、本人の口から聞きたいというのは、ごく当たり前の声です。

同時に、地味ハロウィンの告知を載せたのも、TikTokで「アイドル復活ですか?」と添えたのもグループの公式アカウントで、謝罪文を出したのは事務所でした。

 

ようやく静かになりかけたところをつつかれたtimeleszのファンが、謝罪文を読んでも気持ちが収まらないのは、たぶんそのせいです。

あの仮装を誰も止めず、謝罪文でまで「企画」と呼んでいたことが、いちばん引っかかるところですね。