timeleszの猪俣周杜が、傷害の疑いで警視庁に逮捕されました。

2026年9月18日の夜、東京・江東区のコンビニの駐車場に止めた車の中で、20代の知人女性の顔を殴ってけがをさせた疑いが持たれていると報じられています。

しかも女性は、店に「彼氏に殴られた」と助けを求めていたとのこと。

19日の夜には所属事務所のSTARTOが、猪俣周杜を謹慎とし、活動を休止すると発表しました。

そして22日の朝には、その身柄を10日間とどめ置く決定がすでに出ていたという続報も。

逮捕の直後から、ファンのあいだではいくつもの不安とショックが一気に噴き出しました。

このまま脱退になるのか。

ほかのメンバーが謝ることになるのか。

そもそも、彼女がいたのか。

そしてもうひとつ、「だからタイプロなんて」という声がどこまで広がってしまうのか。

そのうちのひとつ、脱退になるのかには、2026年10月1日に答えが出ました。

STARTOが猪俣周杜との専属契約を9月30日付で解除し、timeleszは7人で活動を続けると発表したのです。

今回は、契約解除までの流れと、STARTOの過去の対応や先輩たちがかけていた言葉、ファンの声を整理していきたいと思います。


「口論の際に手が当たった」という説明

TBSの速報が流れてすぐ、ネットにはこんな声があふれました。

この「…?」のままの一言に、かなりの反応が集まっています。

みんな、同じところで止まってしまったんですね。

午後には「猪俣逮捕」「猪俣くん」といった言葉が、ネットのトレンドに並びました。

 

その日のうちに出そろった報道をまとめると、次のとおりです。

  • 9月18日午後10時半ごろ、江東区のコンビニの駐車場に止めた車の中で、20代の知人女性の顔を殴ってけがをさせた疑い
  • 女性は店に「彼氏に殴られた」と助けを求め、店員や目撃者が110番した(時事通信)
  • 女性は軽傷とみられる(時事通信)
  • 19日の朝に、傷害の疑いで警視庁東京湾岸署が逮捕
  • 本人は「口論の末、手が当たってしまった」と話し、容疑を否認している(時事通信・捜査関係者の話)
  • 19日の夜、STARTOが謹慎と活動休止を発表

「殴った」と「手が当たった」では、同じ場面でも受け取る重さがまったく違います。

どちらに近いのかを裁判で確かめる場は、結局開かれませんでした。

2026年10月21日、東京地検が出した結論は起訴猶予での不起訴。

検察が疑いはあると見たうえで、示談などを理由に裁判を開かないと決めたわけです。

ただ、助けを求めたのは女性の側だったという点は、どの報道も同じように伝えています。

 

猪俣周杜は、Netflixで配信されたオーディション番組『timelesz project -AUDITION-』、通称タイプロを経て、2025年2月15日にグループへ加わったメンバーです。

約10か月にわたるオーディションで選ばれた5人のうちのひとりで、新しい8人の体制になってから、まだ1年7か月でした。

応募のきっかけは、Sexy Zoneのラストライブの配信を見たことだったと、本人がのちに語っています。

テレビ朝日の『ニカゲーム』でレギュラーを務めるなど、ひとりで出る仕事も増えてきたところ。

だからこそ、ファンのショックは「逮捕」の二文字だけでは済まないんです。

 


逮捕と「彼女がいた」のダブルパンチ

続報が出るにつれて、ファンの胸にもうひとつ刺さったのが「彼氏」という言葉でした。

時事通信によると、女性は店に「彼氏に殴られた」と助けを求めていたそうです。

逮捕だけでも受け止めきれないのに、恋人の存在まで同じ日に知らされた形。

ネットには「いや彼女いるんかーい」「殴ったの彼女だったんか」と、二重のショックを受けた声が並んでいます。

 

アイドルとして応援してきた人にとって、恋人がいたと知らされるのは、それだけでつらいことです。

応援に使ってきた時間も、テレビの前で笑った夜も、急に違うものに見えてしまう。

「裏切られた」と感じてしまうのも、無理はありません。

まして、タイプロは候補生の素顔や努力を、ファンが10か月かけて見届けていく番組でした。

そこで見てきたまっすぐな姿と、今日の報道とのあいだの距離に、戸惑いが追いつかない人もいるはず。

 

ただ、ふたりの関係について伝えられているのは、女性が店で口にした言葉まで。

警察や事務所が、交際していたと明らかにしたわけではありません。

そのうえで、ネットでは「暴力は熱愛よりキツい」という声も上がっていました。

本当にそのとおりで、恋人がいることは罪ではありませんが、手をあげることは罪に問われる行為。

相手が恋人であっても、けがをさせれば傷害の疑いになることに変わりはありません。

同じ日に届いたふたつのショックでも、重さはまったく違います。

寂しさと怒りを、無理にひとつの気持ちにまとめなくていいはず。


STARTOは当日に「謹慎・活動休止」

いちばん気になるのは、やっぱり「脱退になるの?」というところですよね。

ネットには、早くもこんな声が出ています。

事務所の最初の答えは、逮捕が報じられたその日の夜に出ました。

朝の逮捕から、わずか半日ほど。

しかもその中身は、1年前の前例とは少し違っていました。

ファンがいちばん知りたい「脱退になるのか」への答えは、まだそこには書かれていません。

 

発表に書かれていたこと

9月19日、STARTOは公式サイトに「弊社契約タレント 猪俣周杜に関するお知らせ」を出しています。

文面は、まず「被害を受けた方に対しては、心より深くお詫び申し上げます」という一文から始まっていました。

そのうえで「当面の間、猪俣を謹慎とし、活動を休止させていただく」と発表。

さらに「当局の処分が確定し次第、猪俣の処分を正式に決定し公表いたします」と続けています。

グループについては、当面7人で活動を続けるとのこと。

ネットでは「即解雇じゃないんだ…」「すべてが終わってほしくない」と、受け止めが割れているそうです。

 

草間リチャード敬太のときとの違い

この先を考えるうえで手がかりになるのが、同じSTARTOで1年前に起きた件。

2025年10月4日、Aぇ! groupの草間リチャード敬太が、公然わいせつの疑いで警視庁に逮捕されました。

このときもSTARTOはその日のうちに逮捕を報告し、「草間の活動を休止させていただく」と発表しています。

その後の流れを並べると、こんな具合。

  • 10月6日、留置先から釈放
  • 11月20日、略式命令で罰金10万円。同じ日に、Aぇ! groupを離れることが発表される
  • 11月26日、メンバーがラジオ番組で謝罪
  • 2026年7月2日、ソロで活動を再開

グループを離れることが決まったのは、逮捕から1か月半ほどたってからでした。

しかも事務所との契約は続き、9か月後には活動を再開。

見比べると、今回の発表には、草間のときにはなかった言葉が2つあります。

ひとつは「謹慎」、もうひとつは「処分を正式に決定し公表」という一文です。

処分を出すことを、最初から予告している形。

それがどこまで重いものになるのかは、この時点ではまだ誰にも分かりませんでした。

身柄をとどめたまま調べるなら、起訴するかどうかの判断が出るのは、逮捕から最長でも23日ほど。

 

釈放されないまま3日が過ぎた

その日数の内訳が、22日の朝に見えてきました。

スポーツニッポンによると、猪俣周杜は逮捕から3日目の21日も釈放されず、送検された20日のうちに、身柄を10日間とどめ置く請求が通っていたとのこと。

けがが軽く済んだ傷害の事件では、逮捕の当日や翌日に帰される例も多いそうで、同紙はこの3日間を「異例」と書いています。

 

では、なぜ長引いているのか。

元大阪地検検事の亀井正貴弁護士が挙げていたのは、次の3つです。

  • 本人が否認したままであること
  • DV事案かどうかを含めた調べ
  • 示談に応じてもらえていない場合

どれも事件そのものの中身の話で、タイプロを経たかどうかは一度も出てきません。

身柄がいつ解けるかを決めているのは、あくまで事件の中身です。

 

番組とCMはどうなるのか

日本テレビは、20日に放送予定だった『timeleszファミリア』の内容を変えて放送するとし、以降の出演番組については「対応を協議中です」というのが、この時点での答え。

草間リチャード敬太の件では、出演していた映画『おそ松さん』の新作が、2026年1月の公開予定から延期になり、6月にずれ込んで公開されました。

出演作の扱いも、本人の処分と並んで動いていくということです。

猪俣周杜の場合、日刊スポーツによると、メンバー全員で出ているAOKI、INFORICH、ABCマートのCMのほか、7月からはサプリブランド「ByGLOW」で初めての単独CMにも出ています。

レギュラーを務めていた『ニカゲーム』は休止のあと、10月7日に、猪俣周杜の出ないかたちで再開。


逮捕から12日で出た契約解除

「脱退になるのか」への答えは、2026年10月1日の朝に出ました。

STARTOが公式サイトで、猪俣周杜との専属契約を9月30日付で解除したと発表したのです。

timeleszは猪俣周杜が脱退し、7人で活動を続けていくとのこと。

さっそく、年末のカウントダウンコンサートに7人で出るのは今年は控えてほしい、と残った7人の行き先を案じる声も出ています。

釈放から4日後の取締役会

猪俣周杜は9月25日に処分保留で釈放され、被害を受けた女性とのあいだで示談が成立したとみられると報じられていました。

契約の解除を決めたのは、その4日後の9月29日に開かれた取締役会です。

理由は「専属契約上の重大な違反」。

この時点で刑事の処分はまだ確定しておらず、今回の解除は刑事処分とは別に、契約にもとづいて判断したと書かれていました。

不起訴が決まった10月21日のお知らせでも、STARTOは「すでに猪俣氏との専属契約を解除しています」としたうえで、被害を受けた方やファン、スポンサーに改めてお詫びしています。

 

草間リチャード敬太のときより早く重い答え

1年前の草間リチャード敬太は、グループを離れるまでに1か月半ほどかかり、事務所との契約も続いていました。

今回は逮捕から12日後の発表で、グループの脱退だけでなく、事務所との契約ごと終わっています。

最初の発表で「処分を正式に決定し公表」と予告していた処分が、これだったことになります。

 

「7人に委ねたものではない」という一文

発表文には、メンバーについての一文もありました。

「今回の契約解除は、会社としての経営判断となり、その最終判断は他のメンバー7名に委ねたものではなく、かつメンバーに処分の責任を負わせるものではありません」

さらに7人は問題の行為を前もって知らず、関わってもいないとまで書かれています。

タイプロで選んだ3人にも、同じ入り口から入った2人にも責任を負わせないと、事務所ははっきり書いています。


選んだのは佐藤・菊池・松島の3人だった

もうひとつ、ファンの胸をざわつかせているのが、ほかのメンバーのこと。

オリジナルメンバーの3人が頭を下げる場面は見たくない、という声もたくさん上がっています。

 

草間リチャード敬太の件で、Aぇ! groupのメンバーが言葉を出したのは、逮捕の日ではありませんでした。

最初にコメントが出たのは、脱退が発表された11月20日のファンクラブサイトです。

最年長の末澤誠也は「これからの活動で、これまでいただいた応援をしっかり恩返しできるよう4人でしっかり頑張ります」と、ファンに向けて書いています。

その6日後には、正門良規がラジオ番組の冒頭でこう謝りました。

「このたびは、グループのことでお騒がせしておりまして、ご迷惑、ご心配おかけして本当に申し訳ございません」

続けて、佐野晶哉も謝罪したそうです。

自分がしたことではないのに、頭を下げたのは残ったメンバーでした。

 

timeleszの場合、そこにもうひとつ重なるものがあります。

タイプロで新しいメンバーを審査したのは、Sexy Zoneとして活動してきた佐藤勝利、菊池風磨、松島聡の3人でした。

猪俣周杜は、3人が自分たちの目で選んだメンバーなんです。

ネットでいま特に多いのは、菊池風磨に向けたこんな声。

同じ趣旨の言葉は、ほかにもかなりの数が流れています。

「どう責任取るの?」と、タイプロを始めた判断そのものを問う声まで。

タイプロで審査の厳しさが話題になった人だからこそ、矛先が向きやすいのかもしれません。

一方で、こんな声もありました。

「見る目がなかった」と言いたくなる気持ちも、「風磨くんを責めないで」とかばいたくなる気持ちも、どちらもよく分かります。

ただ、オーディションで見られるのは、歌やダンス、カメラの前での姿、チームの中でのふるまいまで。

車の中で、ふたりきりのときにどうふるまう人なのかは、どんな審査でも見ることはできません。

それを「見る目」の話にしてしまうと、Jr.として何年も同じ時間を過ごした仲間どうしでも、同じことが言えてしまう。

 

3人の中でも矛先が菊池風磨に集まるのには、もうひとつ理由があります。

timeleszには、いまもリーダーがいません。

2025年7月27日放送の『突然ですが占ってもいいですか?』では、占い師の星ひとみに「リーダーを作らなければ3年で終わります」と言われ、菊池風磨の名前が挙がる場面がありました。

菊池風磨は「絶対に作ろう!」と返したと伝えられていますが、その後もリーダーは決まっていません。

いま、その場面を思い出しているファンもたくさんいます。

ただ、その菊池風磨自身も、ずっと余裕があったわけではありません。

2025年5月には、YouTube「よにのちゃんねる」で「いったん休んだら?って言われてます」と明かし、2026年4月には喉の不調でしばらく活動を休んでいました。

復帰したとき、寺西拓人は「風磨が普段やってくれたことの大きさもわかりました」と話しています。

グループの軸になる役を、菊池風磨がほとんどひとりで背負ってきたということ。

「見る目」だけの話で片づけると、この重さの偏りのほうが見えなくなってしまう。


7人が別々に頭を下げた

「3人が頭を下げる場面は見たくない」という声が続くなか、その答えが出ています。

20日には、ファンクラブのサイトへ7人の連名で「全員、あまりの衝撃に言葉を失っています」というコメントが出ていました。

そして2026年9月21日の23時ごろ、今度は残る7人が自分のブログをいっせいに更新します。

会員登録をした人しか開けない、有料のページ。

 

ENCOUNTが抜き出して伝えた中身は、こんな言葉でした。

  • 佐藤勝利=「何よりも被害に遭われた方のことがとても心配です」
  • 菊池風磨=「非常に残念で不甲斐なく、慙愧に堪えません」
  • 松島聡=「被害を受けられた方のことを思うと、胸が締めつけられる思いです」
  • 寺西拓人=「皆様の信頼なくして、私達の活動は成り立ちません」
  • 原嘉孝=「皆さんの期待をこのような形で裏切ってしまったこと」
  • 橋本将生=「残念な思いにさせてしまったこと深く受け止めております」
  • 篠塚大輝=「僕自身、まだ整理がついていない状況です」

前の日に出した連名の一枚では足りないと考えたのか、ひとりずつの言葉に置き直した形です。

 

ただ、七つ並べて読んだ人からは、どれも文面が似ているという声も上がりました。

同じ21日の朝、日本テレビの生放送でこの件を振られていたのは、グループの外にいるジュニアの浮所飛貴(うきしょ・ひだか)で、まだ分かっていないことには踏み込まず、先に被害を受けた方を心配する、という順番で話した人です。

その言葉の形をなぞったのではないか、という見方まで出ました。

ここで一度、止まっておきたいところ。

謝罪文の出来を並べて順位をつけはじめると、話はいつのまにか「誰がいちばん誠実か」へ移ってしまいます。

そして七つのうち二つは、Jr.を経ずにタイプロから入った橋本将生と篠塚大輝が書いたものでした。

 


櫻井翔や山田涼介が伝えていた言葉

旧ジャニーズのファンが大切にしてきたもののひとつに、グループの垣根をこえた先輩と後輩のつながりがあります。

タイプロ組は、そのつながりの外から入ってきたメンバー。

それでも先輩たちは、最初から手を差し出していました。

そしていま、その言葉があらためて読み返されています。

 

櫻井翔が手紙に書いていたこと

2025年2月、タイプロの最終審査で司会を務めたのは、嵐の櫻井翔。

「昨日の夜書いてきた」という手紙を、約6分にわたって読み上げたそうです。

その中に、Jr.という段階を踏まずにグループへ入る候補生へ向けた、こんな一節がありました。

「今いるジュニアのちっちゃい子もみんなにとっては先輩になっていくっていうこと」

そして「何かあったら、僕を含むたくさんの先輩方がいるから、ちっちゃなことでもなんでもいいから相談してもらえたらと思う」「ファミリーだからそれはなんでも頼ってほしい」とも。

下積みがないぶん、先輩の側から「ファミリー」として迎えに行っていたということです。

 

目黒蓮が認めていた「3人の目」

最終審査のリハーサルには、Snow Manの目黒蓮も駆けつけていました。

候補生の前で、目黒はまず「timeleszの3人は、とても人を見る目というか、力がある印象で」と話しています。

そのうえで「その先の未来を考えられる人が夢を掴む人だと僕は思っています」とエールを送りました。

いま「見る目がない」と言われている3人の目を、後輩たちの前で真っ先に認めていたのが、先輩の目黒だったわけです。

デビューしてからも、猪俣周杜は先輩たちと並ぶ場を重ねています。

『ニカゲーム』ではKis-My-Ft2の二階堂高嗣と毎週のように番組をつくり、2025年11月の『相葉マナブ』では、初対面の相葉雅紀から「アイドルとして大事にしていること」の助言を受けて、大いに感銘を受けたと番組側は伝えていました。

 

山田涼介が心配していたこと

いま、いちばん読み返されているのが、YouTube「よにのちゃんねる」での山田涼介の言葉です。

動画の中で山田涼介は、8人になったグループの難しさに触れて、「誰かがもう絶対的なパワーバランスを取る。風磨だと思う」と話していた、とファンのあいだで共有されています。

同じころの山田涼介の言葉を思い出した人も、たくさんいました。

デビューすれば、毎日の暮らしも、周りから向けられる目も、一気に変わる。

数多くの後輩を見てきた先輩だからこその、現実的な心配だったのかもしれません。

中には、山田涼介の動画を見返して、こんなふうに書く人もいます。

2025年3月には、菊池風磨が「よにのちゃんねる」にtimeleszを出させてほしいと頼み、山田涼介が「ごめん、無理」と即答する場面もありました。

菊池風磨が「マジでいい奴らなんで」と食い下がっても、答えは変わらなかったそうです。

当時はファン同士の言い合いにまで発展した場面ですが、いまになって「先輩は分かっていたのでは」と見返す人が増えています。

先輩たちの言葉は、突き放すためではなく、同じ事務所の仲間として迎えるためのものでした。

だからこそ、いま読み返すと胸が痛みます。

 


「ジュニアを経てないから」という声

タイプロ出身というところに、厳しい目を向ける声も少なくありません。

Jr.を応援してきた人の悔しさと、タイプロを見届けてきた人の揺れ。

どちらも、タイプロが始まったころから胸の奥にあったものが、今回あらためて表に出てきた気持ち。

どちらが正しいという話ではありません。

片方だけを見ると、もう片方の人が置き去りになってしまう。

 

旧ジャニーズには、ジャニーズJr.として何年も下積みをしてからデビューする、という長い流れがあります。

レッスンを重ねて先輩の後ろで踊り、デビューの席をつかめないまま去っていく人もたくさんいる世界です。

そのJr.を応援してきた人から見れば、オーディションで一気にデビューの席に座ったメンバーは、もともと複雑な存在だったはず。

「下積みもないまま、いきなり人気グループに入ったから、プロ意識が育たなかったのでは」という厳しい見方も出ています。

同じタイプロ組でも、寺西拓人と原嘉孝はJr.を経験し、STARTOの俳優として長く舞台に立ってきた2人。

2024年にオーディションが発表されたときも、「3人で続けてほしかった」という声は少なくありませんでした。

今回「ジュニア経験してないからこうなる」「タイプロなんてやらなきゃ良かった」という言葉が一気に出てきたのも、その積み重ねがあってのことです。

 

タイプロを見て応援してきた人の中にも、揺れている人がいます。

「因果関係はない」と思いながら、「言われても仕方ない」とも感じてしまう。

このやりきれなさに、うなずいた人は多いはずです。

ただ、事実を並べてみると、下積みの長さだけでは説明がつかないことも見えてきます。

猪俣周杜は、タイプロの前にアイドルグループ「8iper」で1年半ほど活動していました。

グループを離れてからは家業の塗装会社で経理を手伝っていた、と本人がのちに明かしています。

まったくの素人がいきなりデビューした、というわけでもないんです。

そして1年前に逮捕された草間リチャード敬太は、2009年に入所し、関西ジャニーズJr.で15年ほど下積みを重ねてから、2024年にデビューしています。

長い下積みを経ていても、逮捕は起きてしまった。

Jr.を経たかどうかと、こうした出来事が起きるかどうかは、きれいには結びつかないということ。


その一言は同じ入り口の2人にも届く

「タイプロだから」という言葉が怖いのは、猪俣周杜ひとりのところで止まらないことです。

タイプロから加わった5人のうち、Jr.の経験がないのは猪俣周杜、橋本将生、篠塚大輝の3人。

ファンのあいだで「ひよこ組」と呼ばれ、ひとまとまりで愛されてきた顔ぶれです。

 

この3人では、Googleと日清食品のCMにもそろって出ています。

今回の件でCMがどう扱われるにしても、そこに映っているのは猪俣周杜ひとりではないんです。

入り口で線を引くと、何もしていない橋本将生と篠塚大輝まで、同じ目で見られてしまいます。

3人を選んだ佐藤・菊池・松島にも、その目は向いていく。

タイプロを最初の回から見届けてきたファンの時間にも、同じように。

STARTOは2024年以降、所属タレントへのネット上の誹謗中傷に民事と刑事の両面で法的な対応を続けていて、今年6月にもその進み具合を公表しています。

何もしていないメンバーへの行き過ぎた言葉に事務所が黙っていないことは、ファンにとって少し心強い材料かもしれません。

 

責められるべきなのは、女性の顔を殴ったとされる、その行為です。

そこは、どの入り口から来たメンバーであっても変わりません。

そして何より、この件の真ん中には、けがをしたとされる女性がいます。

STARTOの発表も、まず被害を受けた方へのお詫びから始まっていました。

グループの行方を心配するのと同じくらい、その人の回復が先に来てほしいところです。

 

猪俣周杜は事務所との契約を解除され、timeleszは7人で活動を続けていきます。

ほかの7人とタイプロで見てきた時間まで、一緒に手放さなくていいはずですよね。