元セクシー女優で、いまは香港でDJとして活動している浜崎真緒が、ハロウィンの夜に救急車で運ばれ、ICUに入っていました。

仕事先で口にした飲み物のあと体が動かなくなり、病院の検査では4種類の薬物の反応が出たと報じられています。

意識は11月1日のうちに戻り、翌2日には退院できたそうで、まずはそこに胸をなで下ろした人も多かったはずです。

 

ただ、本人がXに書いたのは「本当に自分の不注意でやられてしまいました」という言葉でした。

知らない人からもらった飲み物を、どうして飲んじゃったの。

そう思いかけた人にこそ見てほしいのが、香港の報道に出てきたマネージャーの話で、その夜の飲み物は、仕事の流れの中で断りにくい形で回ってきていたことが分かってきます。

その夜に何が起きていたのかを、順番に見ていきましょう。


浜崎真緒がICUに運ばれた夜

浜崎真緒は2012年にデビューし、2024年8月に女優の仕事から引退しました。

その後は「DJ Mao」として香港を拠点に活動していて、10月31日のハロウィンも、香港のイベントにDJとして呼ばれていたといいます。

香港の報道によると、その夜は湾仔(ワンチャイ)のお店でDJを終えたあと、お客さんに誘われて、九龍側の繁華街・尖沙咀(チムサアチョイ)のナイトクラブへ移り、そこでもう一度DJをすることになったそうです。

 

その2軒目で何があったのかは、本人が11月2日にXへ書いた長い投稿で詳しく語られています。

2軒目のDJの前に飲んだのは、本人の言葉で言うと「オレンジジュース味のカクテル?みたいなショット」で、それを2杯ほど。

グラスの底に何かが濁ってたまっていたものの、オレンジジュースの果肉だと思ったそうです。

40分から1時間ほどしてDJを始めると、目がひどく乾く感じがあり、その最中にお客さんと同じオレンジジュースのお酒で乾杯して、飲み切った直後から体が固まり始めました。

「足も腕も体が全部動かなくなってそこから記憶はありません」と書いています。

気がついたときには救急車の中で、けいれんを起こしていたとのこと。

 

香港の警察に通報が入ったのは、11月1日の午前4時57分です。

病院の検査ではコカイン、MDMA(エクスタシー)、ケタミン、「Happy水」の4つに陽性の反応が出たと、香港メディアの香港01が伝えています。

「Happy水」は、飲み物に混ぜて使われる薬物の俗称だそうです。

病院からも「とても危険だった」と言われたと本人は書いていて、無事だったのは本当に紙一重だったと思います。


自分を責める浜崎真緒の投稿

浜崎真緒の投稿には、心配してくれた人へのお礼と並んで、自分を責める言葉が何度も出てくるんです。

「本当に自分の不注意と油断でした」「海外には行き慣れていると、すっかり安心しきっていました」。

そのうえで、自分で開けたものだけを飲むこと、席を外して置きっぱなしになった飲み物は取り替えること、自分の飲み物は常に手に持っておくこと、と呼びかけています。

ネットにも、同じ方向の声がたくさん並びました。

  • 「客から貰ったものなんて飲むなよ。って思った。」
  • 「貰ったもん口にしないは人気業の鉄則でしょ」
  • 「異国で知らん奴から貰ったものを口に入れるのは意味が分からん。」

本人が先に「不注意」と書いてしまったので、こうした声はいっそう言いやすくなっています。

 

一方で、本人の投稿の下には、その「不注意」という言葉に首を振る返信も集まっていました。

薬物を入れた人がいるのなら、悪いのはその人です。

飲んだ側にどんな油断があったとしても、そこは変わりません。

それでも「なんで飲んだの?」が頭から消えないのは、「もらった物は飲まない」くらい本人も分かっていたはずなのに、と思うからではないでしょうか。

その引っかかりに答えてくれるのが、マネージャーの話。


断りにくい誘いと罰ゲームの一杯

香港01と、香港の新聞・星島日報が伝えたマネージャーの説明を並べると、その夜の2軒目は、最初から決まっていた予定ではなかったようです。

湾仔のDJで、その日の予定はもう終わっていたといいます。

そこへ、マネージャーが「大客」と呼ぶ大口のお客さんが、店を移って、もう一度DJをしてほしいと誘ってきました。

 

チームとしては、ふだんはこういう誘いを断ってきたといいます。

それでも何度も頼まれて、最後は引き受けてしまった。

星島日報は、断れば相手の顔をつぶすことになる、という空気に押されたというマネージャーの話も伝えています。

2軒目では、「大話骰」と呼ばれるサイコロのゲームが始まりました。

互いのうそを見抜き合うゲームで、香港の飲みの席では、負けた人がお酒を飲むのが定番だそうです。

浜崎真緒はこのゲームに負けて、罰としてお酒を飲むことになりました。

本人が書いていた甘いショットとこの罰の一杯が同じものかどうかは、報道からははっきりしません。

そばにいたマネージャーもその一杯をひと口なめたものの、甘かったので、ふつうのカクテルだと思ってしまったとのこと。

 

ただ、分かっているだけでも、その夜の飲み物は、断ると場が白ける場面で次々と回ってきていたんですよね。

大口のお客さんからの誘い、ゲームの罰、仕事中の乾杯。

仕事の席で、大事な相手に勧められたものを断りにくいのは、日本の会社勤めでも同じことです。

ネットにも「仕事で向かったなら会場の雰囲気的に飲まないといけない可能性もあるよな…」と書いた人がいました。

しかも、すぐそばにいたマネージャーがひと口なめても、何かが入っているとは気づけなかった。

 

マネージャーは、浜崎真緒の公式アカウントに自分の名前で謝罪文を載せ、「今回は自分の落ち度だった」という趣旨で謝っています。

ひと口なめるのではなく、自分が代わりに飲むべきだった、と悔やんでいるとも報じられました。

「もらった物は飲まない」という心得だけでは、断りにくい場が先に用意されていると守りきれない。

その怖さが、今回いちばんはっきり見えたところでした。


警察を呼んだのはマネージャーだった

ネットには、前の仕事を持ち出して、本人が自分から薬物を使ったのではと疑うような声も出ています。

ただ、この夜にマネージャーと本人が実際にとった行動を見ると、そうした見方とは向きがまったく逆でした。

倒れてけいれんを起こした浜崎真緒を見て、警察に通報し、病院へ送ったのはマネージャーです。

香港01の取材には、本人の安全を守るため、と話しています。

あわせて、本人は日本とも行き来していて、日本は薬物の検査が厳しいから、警察を呼ばなければいけなかったという趣旨のことも話していました。

体から薬物が出たという結果を、被害として警察に届け、記録に残したということ。

本人も投稿の中で、「私は人生で初めて薬物というものに直面しました」と書いています。

これからは薬物の怖さを伝える発信を自分にできる形で続けたい、警察の聞き取りにも協力する、とも。

実際に11月2日の午後には退院して、そのまま警察署へ話をしに行ったと香港01が伝えています。

この夜の2人の動きは、最初から最後まで、被害を届け出た人のものでした。


毒物を飲ませた疑いで捜査中

では、香港の警察はこの件をどう扱っているのか。

香港01によると、警察は人を害する目的で毒物などを飲ませた疑いのある事件として調べています。

報道では最高で3年の刑になる罪とされていて、尖沙咀を受け持つ警察の刑事のチームが担当しているとのこと。

11月2日の時点では、まだ誰も逮捕されていないと伝えられています。

誰が、どのタイミングで、どのグラスに薬物を入れたのか。

本人は、この件を自分の口から話すのは今回の投稿で最後にする、と書いていて、あとは香港の警察の調べに委ねられています。

まずは命が助かって、本当によかったです。

断りにくい形で差し出された一杯のあとに、体から4種類の薬物が出ている以上、これは「自分の不注意」で片づけていい話ではないということですね。