2026年10月13日、新垣結衣と星野源が、第1子が生まれたことを連名で発表しました。

妊娠していたことは、それまで一度も発表されていません。

新垣結衣の側の報告文が置かれていたページのURLは、「sotto-otayori(そっとお便り)」。

見つけた人たちからは、「わざわざページを作ってくれたの?」という声が上がりました。

このURLを「不妊治療をしている人への配慮だと思う」と受け取る声も広がりました。

「不妊治療勢からしたら感謝でしかない」という声が出る一方で、「不妊治療したんだと思う」という推測には「SNSにまで言葉を上げるのは失礼」という反発も返ってきています。

報告の手紙の中には、不妊治療という言葉はひとつも出てこない。

それでも、このURLひとつに救われたような気持ちになった人がいたのは、なぜだったのでしょうか。


新垣結衣と星野源のプロフィール

2人は2016年10月のドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』で、契約結婚をする夫婦を演じました。

俳優の新垣結衣
引用元:Wikimedia Commons(撮影:Dick Thomas Johnson/CC BY 2.0)
  • 名前:新垣結衣(あらがき・ゆい)
  • 愛称:ガッキー
  • 誕生日:1988年6月11日/38歳
  • 出身:沖縄県
  • 所属:レプロエンタテインメント
  • 仕事:俳優(『コード・ブルー』『逃げるは恥だが役に立つ』など)
音楽家で俳優の星野源
引用元:Wikimedia Commons(撮影:株式会社スペシャネット/CC BY 2.0)
  • 名前:星野源(ほしの・げん)
  • 誕生日:1981年1月28日/45歳
  • 出身:埼玉県
  • 所属:アミューズ
  • 仕事:音楽家・俳優・文筆家(『逃げ恥』の主題歌「恋」も)
  • 2016年10月:ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』で夫婦役を演じる
  • 2021年5月19日:2人が結婚を発表
  • 2026年10月13日:第1子の誕生を発表

発表の日は、ドラマの放送が始まってからほぼ10年の節目です。

2021年1月の『逃げ恥』の新春スペシャルでは、2人が演じる夫婦の妊娠と出産、そして初めての子育てが描かれていました。


「そっとお便り」という名の手紙

発表の入口になったのは、2人それぞれの事務所の公式サイトです。

新垣結衣の事務所のプロフィールページに並んでいたのは、「Profile」「X」と、「ご報告」と書かれたボタンだけ。

押すと開くのが、sotto-otayori.com のページ。

新垣結衣の公式Xも、プロフィール欄に手紙の絵文字と「ご報告です。」の一言、そしてこのページへのリンクが足されただけでした。

 

ページを開くと、真っ白な画面に手紙が1枚。

「皆様へ」で始まり、支えてくれた関係者とファンへのお礼、そして「この新しい命を大切に守っていけるよう」という一文が続きます。

最後に日付と、2人の手書きの署名。

写真も、子どもの性別も、名前も、生まれた日もありません。

 

このURLが取られたのは、発表の5日前でした。

ニュースの見出しが「第1子誕生」と大きく書き立てるなかで、2人の側から出た言葉は「そっと」でした。


2通で入れ替わった署名の順番

手紙は星野源の側にも同じ文面で出ていて、署名だけが、星野源の側は星野源の名前が先、新垣結衣の側は新垣結衣の名前が先になっていました。

 

それぞれのファンには、自分が応援してきた名前から先に届きます。

結婚のときも出産のときも、2人は連名の報告にそれぞれ手書きの名前を添えています。


妊娠発表のないまま届いた報告

今回は妊娠の発表がないまま、いきなり「生まれました」。

妊娠を伏せたまま出産だけを伝えた人は、2019年の菊川怜や2024年の小松菜奈など、これまでにもいます。

 

ただ、伏せたまま出産を迎えるのは、思うほど簡単ではありません。

2025年に結婚と妊娠を発表した俳優の趣里は、「何よりも無事に第一子が誕生してから、皆様にお伝えしようと思っていた」と書いていました。

その前に、一部の週刊誌が本人の発表より先に、妊娠をうかがわせる記事を出していたんです。

仕事を続けながら伏せるのは、なおさらです。

だからこそ、今回の「生まれました」の1回には、出産までの何か月かを、誰にも書かれずに過ごせたという意味もあるんですよね。


不妊治療の当事者に届いたもの

妊活中の人には、誰かの妊娠や出産の知らせが、つらく刺さることがあります。

妊活を経て子どもを授かった女性への調査でも、つらかった場面に「周囲の妊娠・出産報告」を挙げた人が4人に1人を超えていました。

 

スマホを開いたら、何の前触れもなく誰かの妊娠や出産が流れてくる。

おめでたいと分かっていても、心の準備ができていないときに見れば、自分の検査の結果や通院の日々が一気に押し寄せてきます。

ニュースの見出しは避けようがなくても、2人が自分で出した手紙は、ボタンを押した人にだけ開く。

読むかどうか、いつ読むかを、受け取る側が決められる。

Xも同じで、投稿ならフォローしている人のタイムラインに流れていきますが、プロフィール欄の書き換えは、見に行った人にしか目に入りません。

しかも妊娠の発表がなかったので、「お腹は目立ってきた?」「まだかな」と、何か月も話題が続くこともありませんでした。

こうした気持ちを抱えている人は、決して少なくありません。

日本産科婦人科学会のまとめでは、2023年に生まれた子どものおよそ9人に1人が、体外受精で生まれています。

治療の結果を待つ時間を、それだけ多くの家族がくぐってきたということです。


不妊治療説に返ってきた反発

「不妊治療したんだと思う」の一文に返ってきたのは、「根拠が全くない」「デリケートな話題」「あんた彼らの何を知ってるのよ」。

不妊治療の経験者からも、2人を勝手に自分たちの仲間にして持ち上げるのは違う、という声が出ています。

 

推測が出た背景には、新垣結衣がCMの仕事を終えたとき、週刊誌の『女性自身』が「妊活も視野か」と書いていたこともあります。

ただ、2人自身がそう語ったことは、これまで一度もありません。

 

発表の日には、こんな投稿もありました。

「感謝でしかない」は、2人の事情を言い当てた言葉というより、自分で開くかどうかを選ばせてもらえた人のお礼の言葉だったのかもしれませんね。