退職代行サービス「モームリ」の運営会社社長と、その妻が逮捕されたという衝撃的なニュースが飛び込んできました。

「即日退職OK」を謳い、4万件以上の実績を誇る人気サービスが、なぜ弁護士法違反で摘発される事態になったのでしょうか?

夫婦で築き上げた年商数億円というビジネスの裏側には、一体何があったのでしょうか?

今回の事件は、退職代行サービスの利用を考えている方だけでなく、企業のコンプライアンスに関わる全ての方にとって、他人事ではありません。

この記事では、事件の真相と、私たちに突きつけられた課題について、深く掘り下げて解説していきます。

 

妻の谷本志織容疑者も逮捕されたのはなぜ?

今回の事件で、夫である谷本慎二容疑者だけでなく、妻の志織容疑者も逮捕されたのはなぜなのでしょうか?

そこには、単なる協力者という枠を超えた、深い関与があったからなんです。

警視庁の発表によれば、志織容疑者は株式会社アルバトロスの共同経営者として、「モームリ」の運営に深く関わっていたとされています。

顧客対応や弁護士事務所との仲介業務を担当し、紹介料の受け取りにも関与していたとのこと。

内部グループLINEでは、「成約1件につき16,500円のバック」という指示を夫婦間で共有していた証拠も押収されています。

これは、彼女が単なる従業員ではなく、「共同正犯」として立件されるに至った大きな理由です。

弁護士法違反(非弁提携)では、報酬目的での仲介行為は明確な違法行為です。

志織容疑者は、事業の意思決定に積極的に関わっていた点が問題視されたのですね。

夫妻が運営する会社では、従業員よりも夫妻自身が直接的な利益を得る仕組みを構築していたとも報じられています。

共犯としての責任が重いと判断された可能性が高いと言えるでしょう。

  • 共同経営者として運営に関与
  • 顧客対応や仲介業務を担当
  • 報酬目的での仲介は違法
  • 共犯としての責任が重い

 

谷本志織容疑者の経歴やプロフィールは?

では、谷本志織容疑者は一体どのような人物なのでしょうか?

彼女の経歴やプロフィールについて見ていきましょう。

志織容疑者は31歳という若さで、年商数億円規模の株式会社アルバトロスの運営を支えたキーパーソンです。

公開情報によると、大学卒業後、一般企業で営業職を経験した後、慎二容疑者と結婚し、2022年頃から「モームリ」の事業に参画したとされています。

SNSでは夫妻が一緒に映る写真がいくつか見られます。

特にInstagramやYouTubeのインタビュー動画で、志織容疑者が慎二容疑者の隣に立つ姿が確認できます。

メディア露出では、慎二容疑者が前面に出ることが多かったようですが、志織容疑者も裏方として顧客対応やマーケティング戦略に携わっていたと推測されます。

夫妻は横浜市中区や東京都品川区を拠点に活動し、プライベートと仕事の境界が曖昧なライフスタイルを送っていた様子が、過去のSNS投稿から窺えます。

例えば、品川の高級マンションでの生活を匂わせる投稿や、仕事後に夫婦で高級レストランを訪れる写真などが一部で話題になりました。

仕事と私生活が密接に結びついた環境が、違法行為への認識を薄れさせた一因とも指摘されているんです。

 

モームリ運営の裏側にあった夫婦のLINE指示

今回の逮捕の決め手となったのは、警視庁が押収した内部グループLINEの存在です。

そこには、モームリ運営の裏側を示す、夫婦間で交わされた生々しいやり取りが記録されていたんです。

報道によれば、「先月合計24万円」「成約したら1件16,500円のバック」といった具体的な金額が明記されており、退職希望者を弁護士事務所に紹介することで報酬を得る仕組みが明確に示されていました

2024年7月から10月にかけて、少なくとも6人以上の紹介実績が確認されています。

モームリは自社発表で累計4万件以上の退職代行実績を誇りますが、その裏では法律を軽視した強引な手法が横行していたと言えるでしょう。

弁護士監修を謳いながら、実際には非弁行為に該当する紹介料の受け取りを組織的に行っていたとされています。

こうした手法は、急成長を支えるための「効率化」の一環だったのかもしれません。

しかし、法的なリスクを無視した姿勢が大きな問題となったのは明らかです。

  • 内部LINEで指示が発覚
  • 紹介料を得る仕組みを明示
  • 非弁行為を組織的に実行
  • 法的リスクを無視した姿勢

 

株式会社アルバトロスの資産と年収の推移

退職代行バブルの波に乗り、株式会社アルバトロスは急成長を遂げました。

2022年のサービス開始からわずか2年で、年商数億円規模にまで成長したのです。

モームリの料金体系(正社員22,000円、パート12,000円)から推定すると、4万件の実績で総売上は約8億円〜10億円に達する可能性があります。

しかし、資金の流れは不透明な部分も多く、莫大な広告費が投じられたアドトラック(都内を走る宣伝トラック)や、横浜・品川に構えた対面店舗の運営コストは不明瞭です。

業界関係者の推測では、広告費だけで年間数千万円以上が投じられていたとされています。

また、夫妻が受け取る報酬も、通常の企業経営者の範囲を超えていた可能性が指摘されており、税務調査や資金洗浄の疑いも浮上しています。

夫妻の報酬は、会社資産から直接引き出されていたと報じられています。

個人資産と会社資産の区別が曖昧だった可能性が高いと言えるでしょう。

 

谷本志織容疑者の起訴と今後の裁判の行方

現在、谷本夫妻は弁護士法違反の容疑で逮捕されており、両者とも「違法とは知らなかった」と否認しています。

しかし、弁護士法第72条では、報酬目的での法律事務の仲介が明確に禁止されており、「知らなかった」という弁解は裁判所で通用しないと専門家は指摘します。

過去の非弁提携事案では、類似の弁解が退けられ、実刑判決に至った例も多いです。

今後の裁判では、押収されたLINEのやり取りや、紹介料の具体的な金額・件数が証拠として重視される見込みです。

 

判決予測としては、初犯である点を考慮しても、罰金刑や執行猶予付きの懲役刑が妥当とする意見が法曹界では多いようです。

今回の事件は、退職代行サービスの法的なグレーゾーンを浮き彫りにし、日本の労働市場におけるモラルや法規制のあり方を問い直す契機となるでしょう。

業界全体への影響も大きく、合法的な運営を行う事業者への注目が高まる可能性があります。

退職代行サービスの利用を検討する際は、運営元が弁護士事務所や労働組合と提携しているかを確認することが重要ですよ。

 

合法的なサービスは、料金がやや高額になる場合もありますが、法的なリスクを回避できるというメリットがあります。

今回の事件を教訓に、より安全で信頼できるサービスを選ぶようにしましょう。